里が攻められる。この大事な里が・・・。
昔は嫌なところもあった。この里が・・・。
毎夜毎夜来る「狐を倒して英雄になろう」という馬鹿なやつら・・・
知ってしまった己の身。

でも、こんな俺を桜月や十六夜、アスマは受け入れてくれた。
父代わり兄代わりになってくれた。
任務で忙しいのに、護ってくれた。
そして三代目のじっちゃんも、時間が許す限り俺と一緒にいてくれた。職責上、そんな時間さえも本当はないのに・・・。
じっちゃんは、ほんと孫に一番甘かったと思う。俺やまだ俺が親戚だとは知らない木の葉丸にも・・・。

俺がこの里を護るのは、じっちゃんや桜月たちの思いを護りたいから。俺を護り育ててくれた恩返し。

そして、父さんの、母さんの思いを知ってしまったから・・・。

俺はそんな思いを抱きながら今日も指揮を執る。里を護るための指揮を・・・。



中枢に属すということ (4)



サスケに半ば急かされるように、サクラも準備をする。

幸いというかどうなのか、ナルトの家にはナルトの表の忍具以外にも多少の忍具の予備がおいてあった。サクラがよくよく見ると忍具はどれも丁寧に手入れされている。

「使用前後の忍具の手入れが生死の境目」ふとサクラはその言葉を思い出す。

これは、アカデミーのときから言われている言葉だ。任務前に手入れをしていない忍具があったら即手入れをしなさい。任務終了後には必ず忍具の手入れはしなさい。さもないと、任務中に死ぬ確率は確実に高くなるということだ。この言葉は中忍になり、また暗部として動くようになった今ではそれを実感する。



「サクラ、とりあえず、準備できたか?」いつの間に着替えたのかナルトの着ている服が暗部でも総隊長しか着ることができない服に変わっている。そのときにやっぱり、ナルトは総隊長なんだと思った。
そうして、サクラはナルトとサスケ君にかなり急かされながらアカデミーの最奥にある、暗部の待機室に向かった。ここは、火影邸の裏手にもあたる。



暗部の待機室の奥に普段幹部しか入ることが許されない会議室が存在する。そこに、サクラははじめて入った。


「瞬夜、遅いぞいつまで待たせる気だ。 何のために朧月を行かせたのか分かってんのか」扉をあけたとたん副総隊長の陰月の声がした。少しいらだっているようだ。

「悪ぃ悪ぃ。そうそう、今回のは桜樹にも参加してもらうことにしたから」そう、集まっている暗部仲間に告げるナルトいや、もうこの場では瞬夜と呼んだほうがいいかもしれない。
そうして、サクラは末席ながらも会議に参加することになった。

そして、サクラは暗部の中枢の否、里の中枢の会議を知ることになる。


各自の報告が入り乱れる。その報告を聞いて判断を下すのは総隊長である瞬夜とその補佐で副総隊長の陰月と副総隊長補佐の牙月の3人。
各自普通の忍びの何倍以上ものチャクラをもち、それぞれ複数の部署を兼任しているという里で最も過労死しそうな人たちともいわれている。


こんな報告をいくつも聞いて即座に判断できるのは参報部長梟だけだと思っていたけど違う。暗部の幹部といわれる人たちは参報でも上位クラスの実力を持っているのではないかとサクラは思った。(実際、十六夜・陰月・瞬夜は参報にも所属しているが、サクラはまだ知らない。)



会議が始まって数十分経ったその時部屋の外に紙がひらひらと飛んでいる。暗部か参報でしか使わないといわれる式紙だ。他のメンバーは会議に集中しているためか気づかない。席を立って窓を開けて紙を掴む。
そして、瞬夜ことナルトのところに持っていった。そして、言葉に気をつける。ナルトと呼ばないように・・・。
「総隊長、式が来ています。」

その式を見たとたんナルトの目が変わった。すぐさま暗号解読を開始する。そして、読んでいくうちに手が少し震えはじめている。その様子だけでとんでもなく重要な報告だったことがわかる。

そしてナルトは口を開く。

「朱月・師走より、主力となりそうなのは、雲と霧になっている。里の子から卯の方向、死の森及び、火葉神社付近が一番狙われるかも知れない。火葉神社に関しては瞬夜・陰月・牙月に一任するしかない。なるべく開戦時間を遅くする努力はするがもしかしたら開始が2時間ほど早まる可能性あり」

特別諜報部隊の朱月と師走からの報告に皆唖然とする。だが、そんなことは、言っても仕方がない。今は為すべきことを為すべきだ。

他にも幹部たちの報告が飛び交う。

「報告、総隊長から受けた里の全忍びへの命令は完了しました。」これは、大隊長長月の報告。

「先ほど、医療部・技術部ともに兵糧丸とチャクラ丸の増産体制に入りました。ただいま、全忍び分の4日分のストックはできています。」と技術開発部長の下弦が言えば、「兵糧丸に関しては、木の葉の住人の5日分を最低限準備してくれ」という陰月の言葉が入る。

こういう会話が次々と交わされる。見学していて分かるのは、ここにいる人は暗部と兼ねてやっているということぐらいしか自分には分からない。

「医療部に関しては五代目にも入ってもらいます。その分医療部からサクラを暗部で動かせるはずです。」


時刻は明け方の5時を回る。会議は3時から始まったのでもう2時間を経過した計算だ。
その時突如としてサクラの名前が挙がる。サクラが発言者を確認するとその人は医療部部長の梓(アズサ)だった。どうやら暗部では上弦と名乗っているらしい。

「なぜ?梓さん、私は医療部の人間でもあるのよ。何で・・・?」そう聞くと、梓こと上弦は、「なぜって?少しでも実力のあるものを前線に出さないと里は滅びる可能性があるわ。それに、できるだけ正規部隊の中忍以下のものを里の警護に回そうとすれば必然的にそうなるわ。私も前線に出ないといけないしね。」



それはサクラの気持ちを揺るがす一言だった。



















結構長引いちゃいますね・・・。この時点でまだ1日目の5時・・・。どうしよう・・・。全十話どころかもう少しいきそう。しかも独白が長い・・・。16歳編を先に書いているせいか・・・とあきらめる。





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