ずっとあの子は背負ってきた。この里の負の歴史を。
願わくは、子どもらに、あの子が受け入れられることを・・・。

私と会うまで、あの子は・・・。ずっと寂しがっていた。本当の仲間はいるって・・・知ってほしいの。

親父の願ったこと、義兄が願ったこと、姉貴がながったこと、すべてを上層部は無駄にするのか・・・・・・。
あいつがいなければ、今自分は生きていないというのに・・・。

 夢幻さめて…。心偽ることなし 2

ナルトが術によって倒れたことを水晶で見ていた火影は急遽人払いをした。
サクラを含めた下忍衆を迎えるためである。人払いを命じると同時に、諜報部に上層部の詮索を命じた。
そして、2.3分後慌てているのか、忍びらしくもなくどたどたと音を立てて下忍衆が執務室に特攻してきた。
サクラを除き皆口々に状況を言おうとする。

だが、火影はとめた。
「分かっておる見ておったからな『桜樹、すまんが、頼まれてくれぬか』この術を解くには、奈良上忍と山中上忍の力がいるな。のう、サクラ医療部にいって二人を呼んできておくれ『覚悟してくれ、この子らならたぶん大丈夫じゃ』」



とその時、カカシとアスマがナルトを連れてきた。そこにちょうど鉢合わせたガイ班も来てしまったが・・・。
「ナルト、ナルト」サクラを除く下忍達が口々にナルトの名を呼ぶ。
火影は、執務机の横のソファを指差し、火影の意図を読み取った2人はそこにナルトを寝かせた。
だが、当のナルトは、自分の体が動かされているのに、全く反応はない。
暗部としての顔をしる火影に上忍、そしてパートナーであるサクラもこれには驚いた。
普段のナルトは、昼間はそうでないように見せても、そういうことにはすぐ反応するからだ。
そのため、この術を知る上忍たちも思いのほかナルトが深くこの術にかかっていることに驚く。
幻術使いの紅は当然のこと、暗部として長年ナルトに付き添っていたアスマやカカシもこの術のことを知っていた。


火影もこの術に関しての知識を思い出す。幻術は火影にとってあんまり得意といえるものではなかった。とはいえ、昔はプロフェッサーと言われ、多くの術を知り扱うことも可能な火影の不得手は他の忍びにとっての不得手とは違ってかなり高度な術も扱うこともできるが・・・。
この術は、普段は拷問のときに使われる術でもあった。それは、この術が、かけられた者の精神をそのもの自身のトラウマのもととなった時期まで精神を後退させることが可能だったからだ。そして、この術は難易度が高く、長老衆がそれだけ、上忍を集めたかもよくわかった。何も分かろうとしない彼らにとって九尾は、脅威の的なのだ。
この術を解くということは、精神に対する術であるが故に、心転心など、精神を操る術をもつ忍びが必要となる。
だが、こんなときだからこそ、彼らに知ってもらいたいと思った。幸いにも、今期の下忍は、親が親だ。一介の忍びより、真実を知っておる。
あの、うちはフガクさえ、4代目とは仲がよく、あの事件のあと「一族のせいで・・・」としょっちゅうこぼしておった。
最後は一族の長老に押し切られ、里に叛旗を翻すはめになったが、その反面、長男にそのことを漏らし、一族もろとも死んでいったがな。自らの責任を全うできなかった代償として・・・。





火影が1人で回想にふけって、うちは事件まで回想していたころ、ようやっとサクラが奈良シカクと山中イノイチを連れてきた。
2人をしるアスマ班は、自分たちの親が家での顔ではなく忍びとしての顔であることに驚いた。

「すまないのう、お主らしか、頼る伝はなくてのう。」
そう、火影はシカクとイノイチに謝った。
「彼女から聞きました。たぶん彼がかけられてるのは、俺たちの知識があっていれば「心閉後退」ですが、火影様の見立てはどうでしょうか」
そう言いつつ冷静に話し出す。
「そうじゃ、わしの見解も一致しておる。だが、よいかな、この術を解くには、誰かが、あの子の精神に入り、連れ戻さねばならぬ。わしはあの子に効果的なのは、この子達じゃと思っておるが・・・。」

シカクとイノイチは火影が言わなかった部分を理解する。そして最悪のも分かっていた。

「しかたありません。最悪の事態になったとしても、我らも彼の親たちも文句は言いませんし、そんなことがあってもわれら二人が致しましょう。」
その言葉を受けて、軽くサクラに頷いたあと、火影は、下忍たち11名に向き合った。

「今から任務を行ってもらう。ランクはS。山中上忍、奈良上忍の援護の元、ナルトにかけられた「心閉後退」の術の解除じゃ。この術はかけられた者の過去を知ることになる。例え、どんなことがあっても、お前らなら乗り切れるはずじゃ。ナルトがお主らの元に戻るのはこれしかおもいあたらなくてのう。頼んだぞ」

そう火影は宣した。一瞬任務・しかもSランクと聞き、部屋から追い出されるのかと思った10名は、ほっとしたと同時にどんなことがあってもと言う言葉にナルトの過去になにか重大なことがあったのだと思わずにはいられなかった。



賽は投げた。あとは、この子らと、諜報の結果を待つだけ・・・。




遅くなってすいません。ついついバイト超過勤務と風邪でだいぶ遅くなってしまいました。前回書いたの9/26でほぼ3ヶ月ぶりです。ほんと、里羅様には申し訳ないですm(_ _)m。
ようやっと心転心の術でナルトの心に入る直前まで行きました。次回は最初の大きな出来事からです。

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