親友であり、ボスであるツナが、あのときのことを言ったのを俺は覚えている。
あのときとは、親友がボンゴレの力を継承したその時のことだ。
あれが無ければ、人生は違っていた。
あれが、ボンゴレという組織の檻にとらわれた瞬間だったとその時には分からなかったが・・・。
あれがそうだったのだと親友は言った。

あの時見せられたボンゴレの業は幼い自分にはきつすぎた。
策略・暗殺・復讐・・・。そのどれもが自分には異世界で・・・。
あまりにも自分の世界とは違いすぎた。
そんな世界を自分は求めていなかった。
自分が求めたのは仲間と友人たちを護る力だけだった。
「目をそらすな。これがボンゴレを継ぐ者の、宿命。
貴様が生を授かったことの意味そのものだ。」
そういわれたときこの身体に流れる血を恨んだ。
引退して日本に渡ってきた初代を・・・。
「覚悟があるだろうな」といわれてもそんな覚悟は無かった。
それでも見せられた。ボンゴレの業を・・・。
嫌だと叫んでも、いくら拒もうとしても・・・。
力を得るためには代償を・・・・・・。
なんかの漫画じゃないが・・・。
あのとき、諸悪の根源であるボンゴレT世に、]世と呼ばれ
「栄えるのも滅びるのも好きにせよ」といわれ、
継承した瞬間に自分は]世になったのだ。
そのときには気づかなかったが、
リングに認められ、ましてや力を継承したということは引退するか死ぬまで
ボンゴレの檻の中で過ごすということ。
そして、継承した時点で、この身はボンゴレ]世としてしか
生きていけない身体になった。
血に宿った力とリングを継承をし、得たときの力。
その力は一般社会に生きていくためにはあまりにも巨大で不必要な力。
本当はあのときに気づくべきだったんだ。リング争奪戦のあの時に。
あの時と違う未来に居ても、
未だに夢を見る。
あの時見せられた業は何度も指輪の意思によって
先代たちの指輪に残された思念によって
繰り返しみせられた。
リボーンの教育と先代までの思念が
俺をこの世界に繋げた。
俺はもう・・・、ボンゴレだ。
もう、あの時の、幼かった子どもじゃない。
でも、マフィアを知らずに過ごしたあの13年間は短すぎたモラトリウムだったと今でも思うんだ。
久々のリボーンです。SSからちょこっと加筆訂正。でも、朝葉はこの回をもうちょっと、掘り下げたいなと思うこのごろです。
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