2 闇にまぎれることのない禁色


俺は毎回悩む。齢3歳の甥っ子に対してだ。
たった3歳なのに知的欲求が強すぎて、ジジ馬鹿な親父は次々と術を教えてしまった。
まぁ、自身の身を守るためという大儀名文があることは確かなのだが…。
人が出奔という、国外任務をこなしてきたあとにこれですか・・・
なぁ、親父。分からないでもないが、こいつはまだ3歳だぜ。
いくらこいつが望んでも、忍びにしかも『暗部』に入れることはないだろうが・・・。

だからって俺がお目付け役とはてめぇ、とんでもなくジジ馬鹿だよ。

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つい一週間前に俺は、実の祖父であり、この里の最高権力者である3代目火影に暗部に入れてもらった。
理由は、自分がどれだけの力を持っているのかということと、父さんや母さんの気持ちを知りたかっただけだった。

じいちゃんはすまないといいつつ、最近の忍び不足には勝てないらしく、俺を暗部に入れることを承諾した。
ただし、じいちゃんと、俺2人が信頼する忍びを当分つけること。これが条件だった。
そして、今日たまたま、条件に合うので夜開いていたのはアスマ兄ちゃんだった。

「猿飛アスマ、命により参上しました」そう言って、アスマは火影の執務室にやってきた。暗部でありながら、暗部控え室ではなく、火影執務室に呼ばれたアスマは、暗部服を着たナルトを見ると驚愕した。
何せ、齢3つの子どもが暗部服を着ているのだから。

「アスマ、ナルトの初任務一緒についてやってはくれるかのぅ、任務自体は大丈夫だろうが…。」
そう、おいの子守をしろと言うように事も無げに言ってのけたバカ親父を一瞬殺したくなったのは否めない。だが、こんな頼み方をしていても…。立場は上司と部下。
「御意」としか返事はできなかった。
とすると、親父は「そうだった、ナルトの暗部名は、瞬夜じゃ。そして、ナルト、暗部の任務のときはアスマを秋月と呼びなさい。これは決定じゃ」
そういって、俺の暗部名を増やした。

そんな横暴に怒りながら、ナルトと任務に行ったんだが・・・。

正直言ってこいつ、凄いと思った。両親の血筋。そして、今までの生活がそうさせたのだと思う。そんじょそこらの腐れ遅刻魔の上忍と、同レベルだ。

こいつはたまげた。

こいつは、こんな、どぶくさい、里の闇に攻撃されつつも、自分の色をしっかりと持っている。
今は変化しているが、この里で唯一の色からは、自分の信念が、考えが見えるような、
そんな気がした。
親父、この甥っ子は、もう、木の葉の火を灯しているぞ。
この真っ暗な闇のこの里で、こいつの光は、色は唯一の希望になるかも知れねぇ…。




金色の風シリーズのアスマさん視点のナルトの初任務。お題に沿ってない気が…。というか本編が進まないのに…。これはふと思い浮かんだ。

(拍手期間 ’07 11・14〜’08 1・24)

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