頼む。もってくれ。
お前を失うわけにはいかないんだ。
あいつのためにも…。
お前がいてようやっとあいつは微妙な心が安定したんだ。
お前がいるから、俺は安心して、ここに居られる。
お前を失えば、精神的な支柱を木の葉はまた失くすんだ。
お前は自分が思っている以上に木の葉の幹なんだ。
そして、俺の分まで気にかけてやってくれ。紅のことを。
あいつよりは大丈夫だといえ紅もお前を頼っているんだ。俺が居ない分…。
サスケもカカシも失うわけにはいかないんだよ。お前らを失うくらいなら…。
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朧月の暗部刀が閃く。カカシもチャクラの温存のために雷切を使わずに、手持ちの武器で戦っていく。
1人1人と倒されていく。だが、敵の忍びはすでに、もう避けられないところまで来ていた。里の南東部は中心部から離れている。
そして、幸か不幸か、その場所は、罠を見切ってしまえば里への単純経路にも為り得る場所だった。
なぜなら朧月が誘ったこの場所は、里の境界に程近かったからだ。
カカシが、朧月が、それぞれ、罠を避けながら、裏切り者をすべて始末したその瞬間、敵の忍びが襲ってきた。朧月は最初の一合で相当な力量の忍びと判断する。しかも、術の形態から霧隠れの暗部でも、相当な地位にいる忍びと…。
暗部刀を右手に左手で片手印を使う。しかも、この近辺の罠との相性も考えないと、罠の種類によっては、また新しく作らないといけない。そういうのも、瞬時に朧月は判断していく。
だけど、敵は思ったより、強くて、しかも、情報より人数が多かった。たぶん、情報漏れを警戒したのか、事前に2人が得ていた情報より人数が多かった。もしかしたら、それだけではなく、今始末した裏切り者のせいかもしれない。
カカシも、大技を使いながらも、いつもよりチャクラをセーブしなければいけなかった。最初に聞いた人数よりも多くの、しかも、自分と同レベルの忍び相手に防戦一方だった。
だからなのかもしれない。激しい猛攻を2人でしのいでいたが、一瞬カカシの防御が遅れた。たった一瞬だった。その一瞬、朧月はとっさにカカシと敵の合間に入った。
駆ける。駆ける。秋月と十六夜は自分の担当区域を終えて、他の忍びを南東部で里よりの地点に振り分けた後、カカシと朧月がいる最南東部のほうへ向かっていた。
次々と、以心伝心話や阿吽話で状況が入る。その中で唯一情報が入ってこないのは、カカシと朧月からの状況だった。朧月のテンゾウへの指示は送受話で入っていたため、テンゾウたちがどこに居るのかは分かってはいたが…。
2人の情報は陰話自体も入ってこない。秋月と十六夜は里の本部で、状況を聞き次第すぐに南東部に向かった。自分の担当区域は思ったよりも少なかった。1000人規模の軍勢に囲まれているとはいえ、彼らが担当したのは150人強と割かし多い地域。
だが、そこは、昔から、厳重警戒が張られている地域であり、南東部ほど、罠に里の警備を頼っていなかった。それに、昔から、殲滅を担当している暗部たちも多く配属されていた。それに、たまたま、そこに向かってくる忍びがあほだったのか、早くに攻撃を仕掛けてきそうなところだった。
それに朱月の情報どおり、2キロも離れていない地点で集まっていたから、すぐさま一網打尽にできた。だからこそ、十六夜はおとりの可能性をすぐに疑った。暗部暦が長い十六夜にとって、この忍びたちが力量がないのに配置されたということの可能性に気がつきすぐさま里にとって帰ったのである。
情報が入ってこないということは苦戦しているということである。あの2人が苦戦するということは、やはり本命はこっちだったかと思う。
十六夜はすぐさま、今回の弱点を見つけ出す。
予想以上の裏切り者の存在、そして、罠の過信。この2つが、南東部の苦戦の理由だ。
そう思いつつ、森の奥、木の葉の里境が見えてきた。
裏切り者はすでに倒したのか、その場にいるのは敵忍たちと朧月、そしてカカシだった。そして、あと数十mというところで、秋月と十六夜は、一瞬防御が遅れた。それを見た途端、十六夜は叫んでしまった。
「カカシさん」
カカシにとってはそれは長時間に思えた。まるで映画の1コマ1コマを見ているように・・・。朧月が、自分と敵の合間に入り込んだ。
そして、朧月がわき腹を刺され、崩れるように倒れこんだ。そして、倒れたときの衝撃で、朧月の仮面が外れた。
そして現れた顔は…。
元部下で…、里抜けし…、音崩しのさいに連れ戻され…、長期の洗脳教育を受けているはずの…。
サスケだった。
今回難産でした。というか、久々にプロットを見たら、ここの場面って、3話目に入るところだったんですね・・・。っか短い?? 全7話のはずが・・・遅れてる・・・。
ということで(何が)次回は・・・。倒して、話聞いての回かな??
2008.1.24
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